「ガソリン国会」に物申す
皆さん、「ガソリン国会」という名前をどう思いますか。
年初来、日本経済は、株価をはじめとして不安定な情勢が続いております。大変生意気な言い方ですが、国の方で経済政策立案の末端にいた人間として、この年初の経済情勢は本当に気になります。この2、3ヶ月の経済運営によっては、再び日本経済は低迷に陥ってしまうのではないか、そういう危機感を感じます。
にもかかわらず、国会では、ガソリン税の暫定税率をめぐって事実上何も決められない状況であります。こんなことで本当にいいのか。
さいとう健は、今国会でなすべき第一のことは、党利党略を捨てて、当面の経済運営について与野党で真剣に議論し、策を講じてゆくことだと思います。すでにアメリカでは、金融、財政面で緊急経済対策を次々に打ち出しております。暫定税率の問題は、そういう大きな経済政策の一環としてどうあるべきか位置づけていくべきなのではないでしょうか。
また、暫定税率の問題の中身も、民主党が言うように、六本木ヒルズをベンツで乗り回しているような人々にまで減税する必要があるのか疑問です。同時に、わが自民党の言うように、2兆6千億円という税収を全て道路関係に使うというのも疑問です。つまり、今の国民の皆様には、全部ばら撒くか、全部道路関係に使うかの両極端の選択肢しかないのです。
さいとう健は、第3の道を追求すべきだと愚考します。
当面の経済対策として、この2兆6千億円をどう使うべきか。政治が知恵を絞るべきです。同じ公共事業でも、道路以外に重要なものもあるでしょう。エネルギー価格の高騰で苦しんでいる方々への対策でも、ばら撒くのではなくて、本当に必要としている方々に集中して支援する対策もあるでしょう。どうして、こういう知恵をめぐらせないのでしょうか。
さいとう健が心配しますのは、これから3月末までの間、政治が機能停止になることによって、経済が悪化するようなことがあれば、それこそ、政治が原因で経済悪化を招いたということになります。そういう事態はなんとしても避けねばなりません。
政党というのは、政権を取るためにあるのではなくて、国民の生活を守るためにあるのですから。
そういう意味で、さいとう健は、「ガソリン国会」という名称に、政治の情けなさを感じます。皆さんはどう思われますか。
平成20年2月
さいとう健