安倍元総理を偲ぶ
昨日、安倍元総理が凶弾に命を落としました。一夜明けて、怒りと悲しみはむしろ強まってます。
大宰相であったと思います。個人的にも、当選三回でしかない私を大臣に任命してくれた方でもありました。農協改革やTPPなど難問山積みの農政を何とか乗り越えられたのも、安倍元総理のバックアップがあったからでした。
安倍元総理との思い出は尽きません。
落選した最初の補欠選挙のときにも応援に来てくださいました。苦しかった浪人時代、お金がなくて資金集めのために開いたパーティにも来て助けてくださいました。
私が農林水産副大臣のときでした。天皇陛下の生前退位を認める法案にはどうしても賛成できず、造反すると安倍総理に申し上げに行ったこともありました。政府の一員である現職副大臣が政府提出法案に賛成しないという異例の事態であったにもかかわらず、お咎めはありませんでした。
私が大臣の時の総裁選でした。安倍総理に大臣にしていただきながら、安倍総理を応援せず石破さんを応援するということを申し上げに行ったことがありました。安倍総理を応援しないのは、当時の大臣の中で私だけでした。一対一で話しましたが、政治家はいろいろあるからとおっしゃっただけでした。
などなどいろいろ思い出され、涙が出ます。
政治家には批判はつきものです。批判されたくなければ、何もしなければいい。振り返ると、安倍元総理は批判を恐れず、おのれの信ずる道を突き進んだ政治家だったとしみじみ思います。
そして、文字通り命をかけて政治をやられていたと、今更ながら思います。
今は、感謝の言葉しかありません。本当にありがとうございました。安らかに。
令和4年7月9日
元農林水産大臣
衆議院議員 齋藤 健
2022.07.09|メッセージ