さいとう健の『心からの訴え』
今、私たちは、時代の転換期に立っております。内政においても、国際関係においてもです。
政治がしっかりしなければならない、そういうときです。
しかしながら、今の政治は、その「責任」に充分応えられていない。
まず、民主党。わたしは、他人や他党のことを言うのはあまり好きではありませんが、悲し過ぎます。
ガソリン税を下げ、高速道路はタダにし、公立高校の授業料もタダ。子供手当ても増額し、農家や漁業者の皆さんには所得を保障する。財源はと問い詰められれば、国家公務員の人件費を20%削減すると言う。そんなことができますか。そして、インド洋での給油・給水協力という最低限の国際貢献も、危ないからやらないと。
そんな無責任な政党に、この国の将来をゆだねるわけにはいきません。
さいとう健は、政権交代で二大政党が切磋琢磨するのはいいことだと思ってますが、今の民主党では、駄目です。
自由民主党。わが党ではありますが、こちらも、「責任」という観点から、最近は、情けない限りです。
自由民主党の問題は、この「月刊さいとう健」でもたびたび書かせていただきましたが、国民の皆さんと感覚がズレてきていることではないかと思っています。後期高齢者医療制度や、年金問題、農水省の汚染米問題への対応、閣僚の不適切な発言などなど、全てそこに原因があります。
わたしは、このズレを直さない限り、自由民主党に明日はないと考えます。
では、どうしたらいいのか。
まずは、毎日選挙区で皆さんと接し、感覚を共有している若手の政治家が、党の中でもっともっと大きな声をあげていくことです。皆さんの声を的確に政治に反映させていくには、若手が頑張るしかないのです。最近の自民党の若手の国会議員は少しおとなしすぎるのではないでしょうか。選挙区で感じている自分たちの感覚を信じ、党内で突き上げていくことこそが、今の自民党の感覚のズレを直してゆく若手の使命なんです。
民主党の若手は、自分たちに政権をゆだねてくれれば大改革をやって見せると言いますが、民主党の若手にできて、自民党の若手にできないことなどあろうはずは、断じてありません。若手の国会議員は負けませんよ。
そして、もうひとつは、政治の原点に謙虚に立ち戻ることです。
政治の原点は、「皆さんとともに」です。みなさんと一緒にあり、みなさんと一緒に考え、みなさんと一緒に行動する、その中から政策を積み上げていくのです。その原点を忘れた政党には明日はありません。
例えば、商店街の活性化。政権交代すれば、一気に商店街が活性化する、そんなことはありえません。この商店街の抱える問題は何か、どうすればいいか。そういうことを政治が一緒に悩み、一緒に考え、一緒に動いてみる。そういうものを積み上げていく中から商店街の活性化は一歩ずつ進んでいくのであり、目の覚めるような解決策があれば苦労しません。そういう努力を惜しまない政党、政治家こそが本物です。
いよいよ解散・総選挙です。今度の総選挙は、政権選択選挙です。苦しくても「責任」を担っていく覚悟のある政党はどこなのか。国民の皆様から見ると、ぴんと来ないのが実情ではないでしょうか。
それでも、さいとう健は、政治の原点に常に立ちながら、「責任」を担う覚悟のある政治家として、自分をごまかさずに堂々と歩んでいく決心であります。
平成20年10月
さいとう健