希望の一年へ
皆さんのお蔭様をもちまして当選して二年数ヶ月、国会の中で今何を感じているか。今回は、それを率直にお話ししたいと思います。
まず第一は、大震災のあとの国政の体たらくであります。このことは多くの国民の皆さんが感じておられることと思いますが、身近に見る実態はもっと悲しい。
さいとう健が一番驚きましたのは、いわゆるホットスポット問題に対する政府の対応の鈍さです。どれだけ国会で質問をして行動を促しても、ものごとが動かない。どの省庁が担当するのかさえ自分たちでは決められない。仕方がないから、野党の提案で議員立法する始末。政府の責任感というものはいったいどうなっているのか。(この点は7月に毎日のように国会で質問しましたので、ぜひインターネットの国会TVでご覧いただければ幸いです。)
ブータン国王歓迎の宮中晩餐会を欠席した防衛大臣も信じられない。ブータンは、かつて日本が、国連安保理の常任理事国入りを目指して戦後最大の外交攻勢をしかけたとき、アジアで日本を支持してくれたたった二カ国のうちの一つなんです。その国の国王を歓迎する晩餐会に、安全保障担当の大臣が欠席するとは、常識以前の問題です。しかも政治資金パーティに出ていたとは、この国も終わりです。
第二に、国会での質疑も、好きになれません。質問する方は、何とか足を引っ張ろう引っ張ろうとするばかりの質問が多く、ときに聞くに堪えません。答える方も適当に答えておけばいいということで、一向に議論が深まりません。さいとう健は、国会での議論は、日本で最高の政策論争の場であるべきだし、そうしたいと思っておりますが、現実はほど遠い。せめて、自分が質問に立つときは、絶対に揚げ足を取らない、正論の直球しか投げないと宣言してから質問するようにしており、この姿勢はこれからもずっと続けていきます。
さいとう健は、二十三年間国の行政に携わってきましたが、今、政治も行政も大きく劣化してきていると思わざるを得ません。
新しい政治が必要です。
そのために、今年も微力ではありますが、一つ一つレンガを積み上げるようにして努力していく所存です。
皆様のご支援をよろしくお願い申し上げます。
今年一年が希望の一年となりますように。
平成24年1月1日
衆議院議員 さいとう健