経済・生活危機を乗り越えるために
経済・生活危機を乗り越えるために毎日地元で活動する中で、皆さんの生活が本当に大変になってきていることを実感しています。
最近地元でお聞きした生の声をご紹介します。
中小企業の社長さん。受注が激減し、工場は週三日だけ操業。従業員も週三日だけの出勤。
社長はそれでも毎日出勤するので、事務所に独りきりになる日が週三日。ふと、考えてはいけないことを考えてしまうとのこと。
別の方。駐車場を貸しているが、不況でキャンセルが続き、大量の空き駐車場が発生。賃貸住宅も出て行く人が多くて困っている。別居していた子供夫婦が親の家に引っ越して、家賃をその分浮かせるパターンがよくあるとのこと。こんなひどい状況は今までなかった。これでは生活できない。何とかして欲しい。
朝の駅頭活動中に出会った60代と思われる男性。リュックを背負い、そのリュックに、「ペット保険」と書いた小さな旗を掲げてアピールしながら歩いている。リュックの中身は、ペット保険のチラシ。一日配り歩いて報酬は千円とのこと。自民党しっかりしてくれと。
今こそ、政治の出番です。この危機に政治がきちんと対応しなくて、何のための政治でしょうか。
現在、平成21年度補正予算案が国会で審議されております。
さいとう健は、過去何回か経済対策の企画立案に関与してきたことがありますが、今回政府与党がまとめた経済危機対策は、かなりいいものになっていると評価しています。
緊急的な思い切った対策と、環境対策など構造的な政策の双方をにらんだバランスの取れた対策となっています。
大盤振る舞いとの批判もありましょうが、小出しの対策を繰り返すのも問題です。やるときはやるという姿勢が、今こそ必要です。すでに述べましたような生の声を聞けば、思い切った対策は絶対に必要です。企業がつぶれてしまえば、将来にわたって税収が失われてしまい、かえって財政が痛むことになりかねません。
この補正予算を、政治がもてあそんではいけません。問題があるならば、与党と野党がきちんと議論してただちに直せばいいんです。何よりも大切なことは、速やかな実行です。
今問われておりますのは、日本の政治の良心ではないでしょうか。経済が安定するまでは政治休戦とし、与党と野党が一致協力して経済危機の克服のために全力を尽くす。経済対策を駆け引きの道具にしてはならない。さいとう健は皆さんの生の声を聞きながら、そう強く訴えたいと思います。
平成21年5月1日
さいとう健