「憂党」―政権転落の危機を憂える―
自由民主党は生まれ変わらない限り、政権転落となるでしょう。生き残るためには、政策云々もさることながら、何よりも、自民党の政治家が政治家としての基本原則に立ち戻ることです。
第一に、官僚と自民党政治家との関係を、張り詰めた緊張感あるものに変えなければなりません。防衛省事務次官の一件や社会保険庁のていたらくなど、最近の官僚はひどすぎます。
特に、防衛事務次官は、昔で言えば武士でありましょう。武士道は一体どこに行ったのかと言いたい。
官の不祥事には厳罰をもって臨む。一方で、行政をうまく運営してゆくことも責任政党の役割ですから、いい仕事をした公務員に対してはきちんと評価をする。要すれば、官の信賞必罰を徹底し、政治と官のもたれ合いと見られるようことを一切排してゆく、それができなければ、自民党は生き残れません。
そのためには、第二に、自民党の政治家自身も身を律し、信頼に足る存在にならねばなりません。「政治と金」の問題でいつまでもガタガタしているようでは、情けなさ過ぎます。
官の方だって、お前たちには言われたくないよとなってしまいます。もう「政治と金」の問題はいい加減にスパッとけりをつけて先に進み、この問題で身内をかばうようなことは絶対にしてはなりません。そして何よりも大事なことは、官との関係を律するためにも、政治家の方も、官になめられないだけの力量をつけなければなりません。
第三に、日々、地元で多くの方々とお会いしておりますと、今の自民党は、国民の感覚からずれていると思えてならないことがあります。自由民主党が、今一度、「国民の皆様と共に」という原点に立ち戻り、国民の皆様の気持ちの中に入っていかねば、明日はありません。
さいとう健は、皆様とともにという原点に立ち戻り、皆様の下にまでお邪魔できるということで、軽自動車の広報宣伝車を作りました。名前は“すみずみ号”。街中で見かけられましたら、是非お声掛け頂ければ幸いです。
官とともにではなく国民とともにあり、しかもピリッとした尊敬される自民党政治家。それが今の自民党に一番必要なのです。そのうえで政策です。いくらいい政策を訴えても、政治家が信用されないなら実現はできません。消費税の議論なんか、今の状況ではとんでもありません。
さいとう健は、自民党の政治家像が目に見える形で変化していかない限り、いずれは政権転落だと思っております。民主党がどうのこうのという問題ではありません。自民党の自己改革ができるかどうかの問題なのです。
皆さんのご意見をお聞かせください。お待ちしております。
平成19年11月1日
さいとう健