福田康夫新総理誕生に際して
福田康夫新総理が誕生しました。
国会会期中の総理の辞意表明につきましては、改めてお詫び申し上げる次第でありますが、短期間でそれなりに政策論争を積み上げる形で新総理が選ばれたことに対しては、安堵しているところであります。
日本はこれから、まだまだ多くの改革を成し遂げてゆかねばなりませんが、小泉改革という大手術の後の体には、しばしの休養も必要だと思います。大手術ばかりで、体がもたなければ意味がありませんので。
福田丸の今後につきましては、地方対策や恵まれない方々への対策の充実など小泉改革の負の遺産への手当てをしっかりすることが、むしろこれからまた大手術をしてゆく上で必要だと考えております。
福田丸のもとでも、今後の国会は大変混迷することが予想されます。
最大の争点は、11月1日に期限が来ますテロ対策特別措置法の延期問題です。
現在、アフガニスタンでは、多くの国々がテロとの戦いで汗を流し、時には犠牲者を出しながらも、協力をし合っているところであります。小さな国も参加しておりますし、主要国はすべて参加しております。
また、これらの活動については、国連安保理においても感謝の意の表明が、つい先日行われたところでもあります。
そんな中で、日本のような国が、前線からはるか後方の、インド洋の沖合いで給油活動をするということすらしない、というので本当に国際社会の中でやっていけるのでしょうか。
もし、そんなことすら協力しないということであれば、万一北朝鮮で何か起こったときに、日本が勝手にやればともなりかねないのが、残念ながら、国際社会の厳しい現実です。
自由民主党としましては、インド洋での給油・給水活動というのは、最小・最低限の協力活動であると考えており、それすらやらないという民主党の主張は、わが国の国益に沿わないと確信しております。
また、効果が上がっていないから止めるべきだという主張もありますが、効果が上がっているかどうかの判断は、犠牲者を出しながらもがんばっている国々と話し合いながら出すべき結論であります。日本が勝手に判断して、効果がないようだから一抜けますという話は通りません。
いずれにしましても、これから、日本の政局は未曾有の混乱に直面してゆきますが、自民党の若手の政治家として、どんなに苦しくても、党利党略ではなくて、この国の将来にとって何が一番大切という観点から考え、行動してまいる決意であります。
平成19年9月27日
さいとう健