こども宅食への支援の強化
こどもがいる世帯のうち、食料が買えない経験があるという世帯が16.9%もあるという調査結果があります(国立社会保障・人口問題研究所、平成29年「生活と支え合いに関する調査(特別集計)」)。
こういうこともあり、「こども食堂」や、ひとり親家庭などに食料を直接お届けする「こども宅食」の取組みが、全国各地で広がってきています。
さいとう健は、令和2年11月25日に、テレビ入りの衆議院予算委員会で、こども宅食への政府備蓄米の提供を厳しく働きかけ、令和3年2月1日から実現の運びとなりました(既報)。
その後、更なる前進がありましたので、御報告いたします。
先月、さいとう健が所属する自民党こども宅食推進議員連盟が、現場で活動される方々のご要望を踏まえ、農水省に政府備蓄米の1回あたりの申請上限数量の引き上げや、申請手続きの簡素化などを申し入れました。
結果、本年7月以降の申請から、「こども宅食」について1回当たりの申請上限数量が300kgから450kgに引き上げられ、申請様式も見直されることとなりました。
今後は、1年間に計4回全て申請すれば、1,800kgの政府備蓄米が無償で提供されることになりました。是非、積極的に御利用いただければと思います。
制度の詳細は、次の農水省のHPをご覧いただければと存じます。
農林水産省:学校給食用等政府備蓄米交付について
https://www.maff.go.jp/j/seisan/kokumotu/bichikumai.html
なお、食料が買えない経験がある方々がいる一方で、国全体としてみれば、多くの食品ロスも発生しているということも、忘れてはなりません。減少傾向にはあるものの、2019年度の食品ロス量は570万トンの推計となっています。
国連世界食糧計画(WFP)は、飢餓をなくすことを使命に食料支援を行っていますが、2020年の食料配布量は約420万トン。日本で捨てられる食品の量の方が多い状況です。
政府でも食育をはじめ様々な取組みがなされていますが、ロス削減にもより一層力を入れていく必要があります。
「食べること」は、「生きること」。食についても、一歩ずつ、さいとう健は自分にできることを着実に実現していきたいと考えています。
令和4年5月20日
元農林水産大臣
衆議院議員 齋藤 健